病院・歯医者に行けない、のお金の話
引きこもってる時期、病院に行かないのは、怖いからだけじゃない。
金の問題が、その裏で絡んでた。
「体調悪い」を親に言えない時期
普通なら、体調が悪ければ親に言って病院に連れて行ってもらう。
でも、引きこもり期の自分は、「体調悪い」を親に言えなかった。
- 病院に行くと、親に金がかかる
- 保険証を出してもらう=自分の存在を再確認させる
- 「なんで?」と聞かれた時の説明がしんどい
- そもそも病院まで外出する体力がない
病気になったこと自体が、追加の罪悪感みたいになってた。
体調が悪くても、言わずに布団で耐える。虫歯が痛んでも、痛み止めで誤魔化す。これを、何年もやった時期がある。
保険証がどこにあるかも分からない
引きこもり期、自分の保険証がどこにあるかすら把握してなかった。
- 親が一括管理してる
- 使う機会がないので確認もしてない
- 必要になった時、親に「保険証貸して」と言わなきゃいけない
ここで詰まる。
「保険証貸して」と言った瞬間、病院に行くことが確定する。行く理由の説明が要る。行く日程の調整が要る。行った後の報告も要る。
一枚のカードを借りるために、一連の会話コストを払う。それが無理で、病院に行かない選択を取ってた。
歯医者が一番、先延ばしが効かない
体の不調は、気合で何とかなる期間がある程度ある。
歯は、ダメだった。
虫歯は、放置した分だけ、取り返しがつかなくなる。痛み止めで誤魔化せるのは最初の数週間で、そのあとは神経まで行ってる。行ったら治療が高額になる。さらに先延ばしたら、抜くしかなくなる。
歯医者に行くのを先延ばしにしてた結果、最終的に、最初に行ってれば済んだ額の5倍ぐらいかかった歯がある。
これは今でも後悔してる。早く行けばよかった、というより、早く行ける状態になるための金を、自分で持っていればよかったと思う。
親に頭下げずに、医療費を持てる意味
自分で月数千円でも引ける状態になってから、医療費が変わった。
- 歯医者に行くか迷ったら、自分の金で行く
- 薬局で痛み止めを買うのに、親に金をもらわなくていい
- 風邪で内科に行くのも、自分の判断で決められる
「自分の金で医療費を払う」は、単にお金の話じゃなくて、自分の体を自分で管理していい状態のことだった。
引きこもってる時期、自分の体のメンテナンスすら、親の管轄下にあった。金の出どころが親だから。そこから、体のメンテナンスだけは自分の管轄に戻すことが、ポイ活で数千円引けた段階で、もうできる。
医療費は、意外と安いケースが多い
これは後から知ったこと。
保険診療の医療費は、3割負担で、風邪の内科なら初診で1,500〜3,000円。歯医者の初回診察も、初期虫歯なら2,000〜4,000円ぐらい。
もちろんケースによるけど、「数万円一気に出る」系のイメージは、普通の通院にはほぼない。
引きこもり期の自分は、医療費を「とんでもない額」として想像してた。実際には、ポイ活で1ヶ月、ちょっと頑張れば出せる範囲のものが大半。
金額を知らないまま恐れてる期間が、一番長い。一回調べてしまえば、想像してた半分以下のハードルだったりする。
行けない時期は、死なない範囲で先延ばしでいい
医者に行くべき、と言う気はない。
ただ、
- 歯は先延ばしほど高くつく(本当に)
- 内科・皮膚科は、郵送で薬が来るオンライン診療がある
- 精神科は、引きこもってる本人がいきなり行かなくてよい(親が相談先に行く手もある)
自分で行ける病気は行く、行けないものは諦めて薬で凌ぐ、命に関わるものだけ家族に伝える。この三段で、たぶん大体なんとかなる。
病気を我慢して親に黙ってることで守られてる自尊心より、歯を抜かれる方の損失の方が大きい。そこだけは、後悔としてここに書いておく。
治さなくてもいい病気も多い。でも、自分の手持ちで治せる病気を、自分の手持ちで治せる状態を、ちょっとだけ作っておくといい。