引きこもりの運動、何から始める?運動が続かなかった元当事者が、運動と呼べないところから書く
先に言うと
- ジョギングは無理だった。筋トレも挑戦したけど続かなかった
- 国のガイドには「運動できなくても、ふだんの生活で体を動かせば立派な健康づくり」とある
- 自分がやれたのは、カーテンを開ける、夜中にゴミを出しに行く、くらいだった
「体力をつけないと」と思って検索すると、筋トレやウォーキングの話が出てくる。それができるなら、たぶん検索していない。
自分も、運動をやろうとしたことはあった。続かなかった。
国のガイドは、案外ゆるい
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」には、大人は1日60分以上体を動かす(約8,000歩)、と書いてある。引きこもっている側からすると、遠い。
でも、同じガイドにはこうも書いてある。
- 推奨の量はあくまで目安で、必ず満たす必要はない
- 「20分以上続けないと効果がない」のような決まりはない。短い時間の積み重ねでもいい
- 運動はできなくても、ふだんの生活で意識して体を動かせば、立派な健康づくりになる
- 家の中でこまめに動く。30分ごとに、座りっぱなしを中断する
出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」、同「アクティブガイド2023」成人版
ガイドの表では、洗濯や料理、掃除機、家の中をゆっくり歩くことも、体を動かすうちに入っている。外に出なくてもいい。
注意としては、少しずつ増やす、体調が悪い日は無理をしない、痛みや病気があれば医師などに相談する、とある。
カゲの場合
病院まで行く体力がなかった
引きこもっていた頃、体調が悪くても親に言えず、病院にも行かなかった。理由はいくつか重なっていた。病院に行くと親にお金がかかる。「なんで?」と聞かれたときの説明がしんどい。そしてもう一つ、そもそも病院まで外出する体力がなかった。
運動は、続けられなかった
ジョギングをやりたいと思ったこともあった。でも、無理だった。筋トレにも挑戦したけど、続かなかった。
レースカーテンを開けると、体の重さが違った
平日の昼、カーテンを開けると、外の光と一緒に「働いてる世界」が部屋に入ってくる気がした。だから、厚手のカーテンは閉めたまま、レースカーテンだけを開けるようにした時期がある。
光が入る部屋と入らない部屋では、同じ引きこもりをやっていても、体の重さが違った。光がない部屋は、朝起きても夜みたいで、体が重い。光が入る部屋は、朝は朝っぽく、昼は昼っぽくて、気分が少しマシだった。
光が入ると、掃除する気や、着替える気が起きることもあった。
ただ、今でも気分によっては、カーテンを閉め切って過ごす日がある。
それで、体が動かないなら、それも含めて今日の体調。
光と生活リズムの話は、こっちに書いた → 引きこもりの昼夜逆転は治すべき?
夜中の2時、3時に、ゴミを出しに行った
ゴミ出しは、引きこもりにとってコンビニより重い定例行事だった。朝7〜8時は、近所の人とすれ違うかもしれない時間だからだ。
一番ひどい時期は、深夜2時とか3時に、こっそりゴミ出しに行っていた。灯りがついている家もない。街灯だけが点いている道を、燃えるゴミの袋を持って歩いた。
ただ、深夜のゴミ出しは本来ルール違反で、前の日の夜に出すのを禁止している自治体が多い。猫やカラスに荒らされることもあるので、勧められる方法ではない。当時の自分には、それしか選択肢がなかった。
運動と呼べるものではない。それでも、部屋から出て、袋を持って、外の道を歩いてはいた。
近所の人が怖い、という話の方は、こっちにまとめた → 引きこもりで外に出るのが怖い
今は、近所を散歩するときにマスクを着けている
今の自分は、近所を散歩するときはマスクを着けている。家では外して、近所の散歩やコンビニでは着ける、という分け方に落ち着いた。
今日できること
- レースカーテンだけ、開けてみる。 厚手は閉めたままでいい。開けたくない日は開けなくていい
- スマホを見ている途中で、一回だけ立ち上がる。 アクティブガイドの言葉では「座りっぱなしをブレイク」。座り直していい
- 部屋のゴミを、ひとまとめにして袋の口を縛る。 出しに行くのは次のゴミの日でいい
- 体が動かない日は、何もしなくていい。 それも含めて今日の体調。今日はそこで止めていい
よくある疑問
何から始めればいい?
自分は運動が続かなかったので、これなら続く、とは言えない。ガイドの言い方に合わせるなら、スマホを見ている途中で一回立つ、くらいからでいいと思う。
1日8,000歩なんて無理
自分には無理だ。ガイドも「今よりも少しでも多く」「必ず満たす必要はない」と書いている。
外に出られないと、意味がない?
家の中で歩く、洗濯する、掃除機をかける。ガイドでは、これも体を動かすうちに入っている。外が怖いこと自体については → 引きこもりで外に出るのが怖い
体がだるくて、何もできない日が続く
痛みや病気があるなら、医師などに相談してほしい。病院に行くのがしんどいなら、まず話を聞いてもらえる場所として、ひきこもり地域支援センターがある → ひきこもり地域支援センターとは?
まとめ
- ジョギングは無理だった。筋トレも続かなかった
- 国のガイドは、案外ゆるい。運動できなくても、ふだんの生活で体を動かせばいい、と書いてある
- 自分がやれたのは、カーテンを開ける、夜中にゴミを出しに行く、今は近所を散歩する、くらいだった
- 体が動かないなら、それも含めて今日の体調
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